REPORT

TATUYA ISHII PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2016 REPORT~石井竜也30TH ANNIVERSARY~ライブレポート

SCHEDULE

2016年2月11日(木) Bunkamuraオーチャードホール

-石井竜也×オーケストラ、ドラマチックな響きの競演が心の芯を揺らす-

表現とともに日本の音楽シーンの最先端を走ってきた石井竜也。2月11日、石井とフルオーケストラとの競演が日本の都市芸術の中心、Bunkamuraオーチャードホールで実現した。舞台は、石井竜也自作の天使のオブジェがライトアップされた幻想的な空間に変容。その中に、栁澤寿男指揮による東京フィルハーモニー交響楽団が登場。

 まずは、盟友、千住明編曲による石井の代表曲の旋律が重なる序曲がこの演奏会の幕開けを導く。そして、いよいよ石井が登場、『THE WING OF DREAMS~夢の翼~』『Pink ChampagneNight』『LOVELY SMILE』『Party Joke』・・・、石井竜也の世界がオーケストラの多彩な響きの中で新しい生命となって次々と披露される。

「自分が当たり前だと思っていた今までの世界とはまったく別の方向からパンチを食らわされたような、今日の東京フィルの柔らかい演奏 物凄い包容力、感性や技術的なことが、自分の一個一個の鍵から溢れ『最初に戻れ!』と言われたような感じがした」

 『君がいるだけで』、『浪漫飛行』を始めとする、米米CLUBの往年のヒット曲から、ソロのバラード曲『HORIZON』『幻想の理想』『君に戻ろう』等、 全17曲を歌いあげた。舞台上で魅せる、色褪せることなく、限りなく甘く、色気を感じさせる石井竜也の歌声と身体の動き。聴衆は永遠に魅了され続けるかのように酔い、珠玉の作品に宿る生命の輝きを導くかのように歌詞を一言一言、丁寧に歌う石井の姿が観客の心の芯を揺さぶった。そして、栁澤寿男指揮東京フィルハーモニー交響楽団の壮大で華麗な響きの中に生まれる歌声が、石井竜也独特のドラマチックなアートの世界を創出した。

 「音楽ってなんて人を感動させられることができるんだろう。今自分が携わってるんだということを、素直に喜べる、そんな瞬間の連続だった」

最後は石井竜也の往年の大ファンと称する指揮者栁澤寿男との信頼関係による絶妙な空気感、最後に二人で手を繋ぎ、大きく腕を上げた。

「最近いろんな創作活動を行い、自分が音楽家であることを忘れがちだった時期に、今回の機会を与えていただき、後ろから叩かれたような気がした。自分がずっと歌い続けてきた曲が、まったく違う装いで演奏されること、オーケストラの練習と本番の音の違いに驚き、思い知らされた。いろんな意味でいいショックを受けた。今回このような機会をくれたビルボードジャパンと音楽を愛する全てのファンに『ありがとう』と感謝の言葉以外、思いつかない」

この日は、石井竜也の圧倒的な存在感、日本が誇るエンターテイナーであり、シンガーであることをあらためて確信せられた舞台であった。そして、次回は3月2日、世界的クラシック専用ホールとして知られるサントリーホール。日本を代表する指揮者のひとり、大友直人指揮による東京フィルハーモニー交響楽団との共演が実現する。

 

PROFILE

石井竜也Tatuya ISHII

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石井竜也 / TATUYA ISHII

茨城県出身。高校卒業後、画家を目指し上京。'85年米米CLUBとしてデビュー。グループの活動を経て、映画監督、各種プロデュース、オブジェ創作などを含め、音楽活動を軸にソロ・アーティストして活動中。

'01年9・11のアメリカ同時多発テロをきっかけに、'02年から愛と平和を願うアート・インスタレーション「GROUND ANGEL」を主宰、'11年の東日本大震災発生からは被災者支援を軸とした活動を行っている。'15年にはアーティスト活動30周年を、今年'17年にはソロデビュー20周年の節目を迎え、新しいことに精力的に挑戦し続けている。

石井竜也オフィシャルサイト https://www.t-stone.com
公式facebook   https://www.facebook.com/tatuyaishii0922/
公式Twitter https://twitter.com/tatuyaishii0922
公式スタッフTwitter https://twitter.com/tatuyaishii_st

栁澤寿男(指揮)

栁澤寿男(指揮)

2005-2007年、マケドニア旧ユーゴ国立歌劇場首席指揮者。

2007年、国連コソボ暫定行政ミッション下のコソボフィル首席指揮者に就任。同年、旧ユーゴの民族共栄を願ってバルカン室内管弦楽団(以下BCO)を設立。ジュネーブ国連欧州本部総会議場をはじめ、ウィーン、ニューヨーク、ベオグラード、サラエボ等でのWorld Peace Concertを開催し、パスカル・ロジェ、ペーテル・ヤブロンスキー、諏訪内晶子の各氏等と協演。2022年10月には、ローマ・パルコ・デッラ・ムジカにおいて、BCOにローマ歌劇場管弦楽団等のメンバーを加え、またコリア・ブラッハー氏をソリストに迎え開催。コソボの芸術・文化の発展とオーケストラを通した地域和平への尽力によりコソボ大統領勲章(文化功労賞)を叙勲される。

また、ベオグラード国立歌劇場「ラ・ボエーム」やサンクトペテルブルク響、プラハ響等、国内外の多くのオーケストラに客演。現在、BCO音楽監督、コソボフィル首席指揮者、ベオグラード・シンフォニエッタ名誉首席指揮者、坂本龍一氏が音楽監督を務める震災復興のオーケストラ・東北ユースオーケストラ指揮者、京都フィルハーモニー室内合奏団ミュージックパートナー。著書に「バルカンから響け!歓喜の歌(晋遊舎)」。

©木之下晃

東京フィルハーモニー交響楽団

東京フィルハーモニー交響楽団

1911年創立。日本で最も長い歴史をもつオーケストラ。メンバー約160名、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもつ。名誉音楽監督にチョン・ミョンフン、首席指揮者アンドレア・バッティストーニ、特別客演指揮者にミハイル・プレトニョフを擁する。Bunkamuraオーチャードホール、東京オペラシティ コンサートホール、サントリーホールでの定期演奏会や「渋谷/平日/休日の午後のコンサート」等の自主公演、新国立劇場等でのオペラ・バレエ演奏、『名曲アルバム』『NHKニューイヤーオペラコンサート』『題名のない音楽会』『東急ジルベスターコンサート』『NHK紅白歌合戦』『いないいないばあっ!』などの放送演奏の他、各地学校等での訪問コンサート等により、全国の音楽ファンに親しまれる存在として、高水準の演奏活動とさまざまな教育的活動を展開している。海外公演も積極的に行い、国内外から高い評価と注目を集めている。2020~21年のコロナ禍における取り組みはMBS『情熱大陸』、NHK BS1『BS1スペシャル 必ずよみがえる~魂のオーケストラ 1年半の闘い~』などのドキュメンタリー番組で取り上げられた。
1989年よりBunkamuraオーチャードホールとフランチャイズ契約を結んでいる。東京都文京区、千葉県千葉市、長野県軽井沢町、新潟県長岡市と事業提携を結び、各地域との教育的、創造的な文化交流を行っている。

公式ウェブサイト https://www.tpo.or.jp/
Facebook /TokyoPhilharmonic/
Twitter @tpo1911
Instagram tokyophilharmonicorchestra
Youtube
  @tokyophilharmonicorchestra5039


DETAIL

主催・企画制作 ビルボードジャパン、東京フィルハーモニー交響楽団
 制作協力 Z+music
 後援 米国ビルボード,TOKYO FM、ニッポン放送
 開催日時/会場 2016年2月11日(祝・木) Bunkamuraオーチャードホール 18:00開演
★次回公演
2016年3月2日(水) サントリーホール 19:00開演
2016年4月24日(日) 東京文化会館大ホール 18:00開演
 出演 石井竜也
 音楽監修 大友直人
 指揮 大友直人(3月・4月公演)、栁澤寿男(2月公演)
 管弦楽 2月公演:東京フィルハーモニー交響楽団
3月公演:東京フィルハーモニー交響楽団
4月公演:東京フィル・ビルボードクラシックスオーケストラ
   
   

TICKET

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世界のクラシック音楽の新しい魅力を導く多彩なパフォーマンスを披露します。