CLASSICAL / REPORT

指揮者の西本智実さん、広島・長崎市長に
ローマ教皇代理の親書を。
そしてローマ法王のメッセージが
世界に向けて。 

 ローマ教皇総代理アンジェロ・コマストリ枢機卿より、原爆投下70年に際して広島市長と長崎市長宛ての親書が国際的指揮者として知られる西本智実さんに託された。8月5日、西本さんが広島市役所において松井市長に 親書をお届けした。(写真)

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 西本智実さんは、2013年より毎年サンピエトロ大聖堂での『ローマ教皇代理ミサ』等と『ヴァチカン国際音楽祭』に招聘されており、ヴァチカン側に長崎におけるかくれキリシタンの『オラショ(祈り)』も紹介。2014年にはヴァチカンの音楽財団より史上最年少で『名誉賞』が授与されている。

 本年10月28日、 サンピエトロ大聖堂における『ローマ教皇代理ミサ』と、10月30日サンパオロ大聖堂における『ヴァチカン国際音楽祭』( ヴェルディ作曲「レクイエム」)が、西本智実指揮イルミナートフィル&イルミナート合唱団により演奏される。このミサと演奏会は原爆被害者追悼に捧げられ、ヴァチカン放送世界約30ヵ国に中継される。

  親書への謝意とともに、「音楽を通して、広島の平和への思いを世界中に広めていただけるものと信じています」と松井市長は語った。
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また、引き続き8月7日、西本さんは長崎市役所を訪れ、親書を田上市長にお届けした。(写真)
親書には、自ら被爆しながら救護活動を続けた永井隆博士について「戦争の暴力に愛の力で立ち向かった並外れた人物で、日本の象徴」などと記されていた。今後、長崎市では、市庁舎での掲示の検討をしている。

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そして、8月9日、ローマ法王の日曜日恒例の正午の祈り。そこで、 ローマ法王より、広島と長崎に原爆を落とされた事に対して、 「戦争を拒絶し核兵器や大量破壊兵器を廃絶するようにと、人類への警告だ」 「長い時間がたっても、この悲劇は恐怖と嫌悪をよび起こす」と世界中に向けてのべられた。

この2016年10月のヴァチカン国際音楽祭公演出演を記念した、西本智実さんによる日本国内演奏会(神戸、熊本、東京)は下記の日程で開催される。
神戸:9月20日(日)、ポートピアホール
熊本:10月9日(土)、熊本県立劇場コンサートホール
東京:10月21日(水)、東京オペラシティコンサートホール

 日本国内演奏会の詳細はこちら→
 http://billboard-cc.com/classics/2015/08/nishimoto-verdi/

世界のクラシック音楽の新しい魅力を導く多彩なパフォーマンスを披露します。