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 バチカン国際音楽祭に出演中の西本智実さんとイルミナートフィルハーモニーオーケストラとイルミナート合唱団が10月28日、サンピエトロ大聖堂で行われたミサにおいて「オラショ」の原曲であるグレゴリア聖歌などを演奏した。

 今回のミサはローマ法王庁司教総代理コマストリ枢機卿主宰による、先のローマ法王ヨハネパウロ二世の死去10年をうけて開催された。長崎・平戸で450余年にわたり隠れキリシタンによって伝承された祈りの歌「オラショ」の響きが大聖堂の歴史的空間に降り注いだ。ミサの中では、西本智実さんは、追悼の演奏とともに原爆投下70年についてのメッセージを披露。ミサの模様はバチカン運営のテレビ放送の中継によって全世界35ヶ国に伝えられた。また、さらにドイツのテレビ局の中継も加わった。

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 西本さんのメッセージの内容は以下の通り。

「70年前、広島 長崎に原子爆弾が投下された。そのことによって、無念の死を遂げた多くの方々、今もその苦しみの中にいる方々の為に、神に祈りをささげましょう」

 宗教史的にも音楽史的にも重要な「オラショ」の原曲であるグレゴリア聖歌の復元演奏が、キリスト教の総本山であるバチカンで演奏された。そして、ローマ教皇代理ミサのもと、日本人指揮者による原爆犠牲者を悼むミサ演奏とメッセージが世界に伝えられたことに対し、現在、欧州メディアの関心が注がれている。

 なお、今夏、西本智実さんはバチカン国際音楽祭出演に先がけ、コマストリ枢機卿からの原爆投下70年に対しての親書を託され、松井広島市長、田上長崎市長に手渡しする役割も担った。そして、引き続きウィーンフィルと並んで音楽祭のメインオーケストラでもある西本さん率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラ&イルミナート合唱団は、10月30日、サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂においてベルディの「レクイエム」を演奏。今回のミサと同様、原爆犠牲者を追悼する演奏会として披露される。

 そんな世界が注視する西本智実さんの演奏会が、11/29に秋田県民会館にて開催される。
演奏曲目は、人間の宿命をドラマチックに美しく哀しく、浮き彫りにする組曲「宿命」(映画「砂の器」より)。
バチカンから戻った西本さんのタクトに注目が集まる。

■公演情報
11/29(日) 秋田県民会館大ホール 14:00開演
http://www.akisouko.com/ken_kai/

世界のクラシック音楽の新しい魅力を導く多彩なパフォーマンスを披露します。