REPORT

billboard classics 尾崎裕哉 premium ensemble concert 11/27公演 レポート

SCHEDULE

東京:11月27日(日) 東京文化会館 大ホール 13:00開場 14:00開演  ※完売 ※終演

尾崎裕哉、アルバムデビュー前に弦楽アンサンブルとの競演を実現!
“クラシック音楽の殿堂”で新世代ならではの音楽観を披露

2016年11月27日、尾崎裕哉が東京文化会館大ホールを舞台に、billboard classics 尾崎裕哉 premium ensemble concertと題した単独公演に挑んだ。
 
東京文化会館と言えば、世界的オペラ&バレエ公演で知られ、世界のアートシーンが示される舞台、この日も客席は二千人超の満員。度重なるTV出演やデジタル・リリースの影響もあるとは言え、アルバム・デビュー前の新人としては異例の動員だが、それもその才能と将来性に注目してのことだろう。
 
9月(よみうり大手町ホール公演)に続き、2回目のbillboard classics公演となったこの日。前回はトオミヨウのピアノにストリングス・カルテットを加えた編成に、今回はさらに弦楽の厚みが増した。ピアノと12人のストリングスにハープが加わった多彩な音色を魅せる弦楽アンサンブルとの共演が実現。
 
定刻を過ぎると、クラシックのマナーに従って、まずはストリングス奏者、そしてトオミが登場。場内の期待を膨らませたところで、尾崎本人がステージに登場し、会場は早くも割れんばかりの拍手に包まれた。
 
場内の明かりが消え、ステージの照明が灯ると、まずはピアノとストリングスの調べに乗せた尾崎による英語のモノローグ「Prologue~The Night~」から演奏はスタート。まるで、オペラの舞台のプロローグを思わせるような展開で観客を引き込むと、続く2曲目は打ち込みのビートとラップ風の歌唱が印象的な「つかめるまで」。9月の公演ではボイス・パーカッションも披露された一曲だが、この日はそこからさらに発展したバージョンでの演奏となった。ここまでの展開も実にスムースだ。
 
続くMCで「ようこそ」と観客を迎えた尾崎。新曲が中心となるライブ内容について「知らない曲ばかりだと思うけど、新しいアルバムを聴くようなドキドキを楽しんで下さい」とコメント。そのホスピタリティに既に大物の風格も漂う。
 
以降は“(淡路島で行われたフェスに出演する際に)半分は新幹線の中で書いた”という新曲「君と見た通り雨」の弾き語りをはじめ、アンサンブルとともに引き出しの広さを感じさせる演奏を披露。「Moonlight」では、この日随一の力強い歌唱を聴かせ、端正なルックスの裏に隠された情熱的な一面をあらわにする。“自分で初めて書いた曲”だという「Road」、そして“禁断の愛について歌った”という「With You」と続け、公演の第一部を終えた。
 
休憩を挟んで行われた第二部、演奏にもさらに熱がこもる。父=尾崎豊のカヴァー「黄昏ゆく街で」では、持ち前のギター・テクニックでバイオリンとの見事な掛け合いを見せる。また“僕の中のボブ・ディランが目覚めた”一曲だと説明する「流れる風にように」では、ディラン・スタイルのギター奏法に載せて、日常で感じた現代社会への違和感、寂寥感を歌いかけた。
 
二部形式の今回のコンサートで、尾崎が本編最後の演奏曲に選んだのは、自身が27歳の誕生日を迎え、亡くなった父の年齢を超えた時に書いたという「27」、そして母に向けて書いた「始まりの街」。両親への想いをそれぞれに綴った、いわば“双子”のような二曲を力強く届け、大歓声の中、本編の幕を閉じた。
 
文字通り、鳴り止まない拍手によって求められて行われたアンコール。冒頭では、初のCDを来春にリリース、今後の全国ツアー、オフィシャルサイトのリニューアルが発表され、その未来にファンの期待も広がる。その後、披露されたのは、ファルセット唱法が新境地を感じさせる「音楽が終わる頃」。尾崎の幅広い音楽観が反映されたR&Bソングで、ライブ終盤に至ってもチャレンジングな姿勢を崩さない点に感銘を覚える。
 
この日の締め括りに選ばれた曲は「OH MY LITTLE GIRL」。裕哉にとっても特別な思い入れがあるであろう父=尾崎豊の代表曲であると同時に、現代的なブラック・ミュージックからの影響をナチュラルに消化した彼自身の個性にもよく合った曲。そして何より、この日の観客が待ち望んでいた一曲でもある。この時ばかりは、クラシック・ホールということも忘れさせるほどの大合唱が起き、会場は歓声と喜びに包まれた。演奏後、声援に応えながら「また会いましょう」とコンサートを締めくくった尾崎裕哉。裕哉が示す大きな未来を改めて感じさせる舞台が誕生。その歌声と響きが、“世界のクラシックの殿堂”の舞台を多彩な音色で飾った。

ビルボードジャパン

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PROFILE

尾崎裕哉

尾崎裕哉

Hiroya Ozaki

デジタルネイティブ世代のバイリンガル、
コンテンポラリー・シンガーソングライター。

1989年、東京生まれ。
2歳の時、父・尾崎豊が死去。母と共にアメリカに渡り、15歳までの10年間を米国ボストンで過ごす。慶應義塾大学大学院卒。2016年に、自伝『二世』(新潮社)を出版し、アーティスト「尾崎裕哉」としては初の音源となるDigital 1st Single『始まりの街』をリリース。2017年春、初のフィジカルCD作品『LET FREEDOM RING』をリリース。以後ライブ活動を続けながら新しい作品を発表している。またオーケストラとのコラボでビルボードクラッシックコンサートも定期的に開催し、そのスケール感ある表現力も評価されている。ONE MAN STAND という弾き語りツアーを全国規模でやりながら、2019年には初のフルアルバムリリースの予定。

尾崎裕哉オフィシャルサイト http://www.hiroyaozaki.com/

billboard classics premium string

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特別編成による弦楽アンサンブル。近年、サラ・ブライトマン、玉置浩二等との共演など先鋭的音楽活動が注目されている京都フィルハーモニー室内合奏団を中核に編成。新しい音楽を開拓する意思のもと、国内の主要オーケストラから選抜した俊英演奏家たちが集結。

ビルボードクラシックスストリングス

ビルボードクラシックスストリングス

特別編成による弦楽アンサンブル。近年、サラ・ブライトマン、玉置浩二等との共演など先鋭的音楽活動が注目されている京都フィルハーモニー室内合奏団を中核に編成。新しい音楽を開拓する意思のもと、国内の主要オーケストラから選抜した俊英演奏家たちが集結。

DETAIL

主催 ビルボードジャパン
後援 米国ビルボード、TOKYO FM
協力 トイズファクトリー、アイソトープ.、カリントファクトリー
開催日時、
会場
東京:11月27日(日) 東京文化会館 大ホール 14:00開演
出演 尾崎裕哉
トオミヨウ(ピアノ・編曲)、ビルボードクラシックスストリングス

世界のクラシック音楽の新しい魅力を導く多彩なパフォーマンスを披露します。